ボアズの買い戻し

きょう、あなたがたはその証人です。(ルツ記4:10)

 

 ナオミの夫の畑の買い戻しの件で、ボアズは、自分よりも近い親類を訪ねる。広場になっていて法的な事柄が扱われる場所でもあった町の門で、ボアズは、裁判員の役割を担う長老たちを集め、公的に話を進める。その親類は一旦は自分がその畑を買うことを表明した。しかしルツの話が出た途端、異教の地の女を引き取ることに伴ういくつかのリスクを感じたのであろうか、態度を変え、買い戻しの権利をボアズに譲る。ボアズは、自分のことよりもナオミやルツのことを第一に考え、畑を買い戻し、ルツをめとることを宣言する。

 イエス・キリストは、私たちが神の御名を汚す弱さを持つことを知りつつも、そのリスクを受け止め、大きな代価、自身のいのちを差し出してくださった。神の愛の何と大きなことか。そしてボアズが長老やその場に居合わせた人々に契約の証人となるように求めたように、イエス・キリストも贖い(買い戻し)のわざの証人となるよう、私たちに求めておられる。

 ルツ記のテーマ、聖書のテーマ、そして私たちの信仰の中心は、神が人類を贖ったということ。私たちは神の贖いの証人となり、神の国の栄えを願う者となっていこう。