ルツ記の“エンドロール”

イスラエルで、その名が伝えられるよう、きょう、買い戻す者をあなたに与えて、あなたの跡を絶やさなかった主が、ほめたたえられますように。(ルツ記 4:14)

 

 晴れてボアズはルツをめとり、男の子が生まれた。「主は彼女を身ごもらせた」とあるように、ルツ記の物語は人間のはかりごとを超えた神の介入により、進められた。ナオミは、「きょう、買い戻す者をあなたに与えて、あなたの跡を絶やさなかった主」という祝福の言葉を受ける。自分の損得よりもルツやナオミの幸せを優先させたボアズを通して、私たちはそこにキリストの姿を見ることができる。男の子に付けられた名「オベデ」は、「仕える者」「しもべ」という意味で、「礼拝とする」いう言葉から派生したもの。神に贖われた者は神を礼拝する者と変えられていく。

 ルツ記最後の映画のエンドロールのような名前の羅列は、ボアズとルツの出会いがキリストの誕生につながっていく祝福を記している。私たちの名前も神の国を作り上げていく者として天に記されている。(ルカ 10:20)。それは、神の贖いのわざの記録でもある。そのみわざに感謝し、主をほめたたえながら歩んでいきたい。