ほんとうのイスラエル人

これこそ、本当のイスラエル人だ。(ヨハネの福音書1:47)


 「わたしに従ってきなさい」とイエスに招かれたピリポは、ナタナエルを見つけて、イエスこそが預言されている来たるべきメシアであることを知らせる。ナタナエルは「ナザレから何の良いものが出るだろう」と冷ややかな反応を見せる。しかし「来て、そして、見なさい」と促され、イエスに会った時、「あなたは神の子です。あなたはイスラエルの王」すなわち、イエスこそが神の民を治める王の王だと告白する。イエスのもとに行き交わる時、私たちの霊の目が開かれるのだ。

 イエスはナタナエルが近づいてくるのを見て、「これこそ、本当のイスラエル人だ」と語る。彼のうちには偽りがない」と語る。ピリポがナタナエルを見つける前から、彼がいちじくの木の下にいる姿、すなわち、黙想し、祈っているのを見ていたのだという。神の民としての信仰者のあるべき姿を指して、イエスは「ほんとうのイスラエル人」と評したのだ。神は神を求める私たちの姿、礼拝者としての心を喜ばれる。