貧しい者の声を聞いてくださる主

主よ。あなたは貧しい者の願いを聞いてくださいました。(詩篇10:17)

 

 この詩篇では、神を信じる者と、それに対比して「悪者」について語る。「悪者は、神を侮」り、神は「追い求めない」つまり、神は不正を追求し咎めることなどしない、と言う(13)。

 悪者に脅かされるときに、神に助け求めても、神は遠くにいて声が届かないと思えることもある。しかし、やがて詩人の叫びは「主よ。あなたは貧しい者の願いを 聞いてくださいました」(17)という確信に変わる。「貧しい者は、幸いです」(マタイ5:3)というイエスのことばの通り、神の前に謙遜になり、主に求めるものを主はかばってくださる(18)。「貧しい者」「みなしごと、しいたげられた者」──つまり、弱っている者の声に主は耳を傾け助けてくださる。その神に期待していこう。